Webサイト制作事業の具体的な仕事の流れ【ITに興味のある学生・フリーランス必見】

皆さんはWebデザイナーやWebプログラマーといった仕事に興味はあるでしょうか?

今はシステム開発という、Webサイト作成とは少し違う仕事をしているのですが、以前はWebデザイナー兼Webプログラマーとして働いていました。

まだ学習中の方だとしても、大体の仕事の流れを理解している方が効率よく学習できると思うので、今回は具体的なWebサイト制作の流れを紹介していきます。

システム開発とWeb制作は違う

色々なカタカナがありややこしいIT業界ですが、主に「システム開発」と「Web制作」という二つの仕事があります。

職種内容言語
Web制作企業のWebサイトを作成する。プログラムという観点では比較的単純な事が多いが、配色や配置などデザインの知識も必要になる。HTML, CSS, JS,PHP
システム開発企業の業務システムを開発する。皆がプログラマーと聞いてイメージするのはこっち。プログラミングは複雑な事が多い。色々

超ざっくりですが、こんな感じです。

「Webエンジニア」というのはシステム開発なので、間違えないでください。

実際ここら辺は入ってみないと分からないですよね。

完全に私の主観ですが、「Web制作」よりも「システム開発」の方がお給料が多い傾向にある気がします。もちろん会社によってかなり違うと思います。

正直Web制作は儲かる方ではない

完全にターゲットや制作するサイトの規模等にもよるのですが、Web制作はガッポリ儲かる職種とはあまり言えないと思います。

どちらかというと、「システム開発」や「Webコンサルティング」が、企業のメインの稼ぎ手段の事が多いです。

Web制作は薄利多売な傾向にあるんですよね。

なので、もし個人でWeb制作を行うという場合等には、ブランディングや差別化をしないとなかなかキツイと思います。

Webデザイナーとコーダーの違い

やっとここからWeb制作に関する内容になってくるのですが、主に3種類前後のお仕事に分ける事ができます。

  • 営業
  • Webデザイナー
  • Webコーダー
  • Webディレクター

小さい企業の場合は「営業」と「Web制作全般」という分け方をしている場合が多いです。

人でが増えて着たり、作業分担ができる規模の会社だと、「Webデザイナー」と「Webプログラマー」更に、「Webディレクター」という風に別れる事があります。

逆に、専業の場合等は営業からWebデザインから、何から何まで全部一人でする事が多いです。

・WebデザイナーはWebサイトのデザインを作成する人。
・Webコーダーは、Webデザイン通りにコーディングする人。
・Webディレクターはプロジェクトの進捗管理やお客さんとのやり取り等、Web制作の管理職的なイメージの人。

私が前在籍していた所では、人が少ない事もあって全体的な作業を経験しましたが、どちらかというとコーダーがメインでした。一応デザインも作成したり、お客さんと話す場にも出席したり、という感じの役割でした。

具体的な仕事の流れ

ここからは、Web制作の大体の仕事の流れを紹介します。

ここら辺は企業によっても流れが違うと思うので、あくまで一例として見て下さい。

(一応、フリーランスの人で全ての作業を一人でしている前提で書いてきます。)

仕事を取ってくる

まずはWebサイトを作って欲しいというお客さんを見つける必要があります。

なので、営業電話、紹介サイト、クラウドソーシング、SNS等、ありとあらゆる手段を活用してお客さんを獲得してきます。

これは個人的な感想ですが、ある程度最初さえ仕事をもらえれば、その後は意外と向こうから仕事が来る事が多いです。

これから自分で始めてみようとしている方は頑張ってください。

クライアントへのヒアリング

Webサイトを制作して欲しいという人を見つけたとします。

そうしたら、次は「どのようなサイトを作りたいか」「どんな機能が欲しいか」「予算はどのくらいか」という感じクライアントへヒアリングを行い、情報を集めていきます。

Webデザインやコーディングをメインにやっていた身からすると、ここが一番重要だと思います。

ここでクライアントからイメージを引き出すのがヘタだと、デザインを作成する段階で物凄く悩みますし、イメージと違うからもう少し変えて欲しいと言われたら、かなりのロスになります。

それに、「Webサイトが欲しいだけだから何でも良いよ」と言われ、いざサイトのデザイン案を渡すと「企業イメージと少し合わない」とか「もっと親しみやすくして欲しいし、ウチとしてはこの部分を一番アピールしたい」という事が多々あります。

(一応企業イメージの調査等はしていたのですが。)

個人的な意見としては、過去の案件で作成したサイト等の実物を見せながらヒアリングを行ったり、「高級感を出すか、親しみやすさを出すか」という様なWebデザインを作成する上で使えそうな内容を、ヒアリングを行う前にまとめておくと良いと思います。

プロジェクトの計画と見積

ヒアリングを行い、大体の情報が集められたとしましょう。

そうしたら、次は色々と計画を練っていきます。

「人数はどのくらいか」「どの程度の期間必要か」「仕事の工程ごとの時間配分をどうするか」「クライアントの提示した予算で可能か」「クライアントへ提案できる事は何か」という様な感じで様々な事を決めていきます。

もし予算が足りないとしたら、もう少し小さい規模のサイトにする事を提案したり、サイトの規模はそのままにすると予算がどのくらいになるか見積もったり、という事も必要になります。

また、もしフリーランスで一人で仕事を回しており手一杯の場合は、予算と期間を元に外注を検討してみるのも手でしょう。

サイトコンテンツの設計

色々と計画が決まり、各工程の時間配分も決まったとします。

そうしたら、いよいよサイトコンテンツの設計に入ります。

ここら辺は計画時に同時にやる事もあると思いますし、別で「サイトマップ」という物を作成して色々やる所もあります。

サイトマップというのは、そのサイトに何のページがあり、どのページと繋がっているのかというのを分かりやすくした物です。
専用のソフトを使う場合もありますし、Excelやパワポ等のソフトで簡単に済ましてしまう事もあります。

Webデザイン案の作成

計画が終了し、Webサイトのどのようなコンテンツを配置するのかも決まりました。

そうしたら、次は「Webサイトのデザイン案」という物を作成していきます。

デザイン案というのは、そのWebサイトがどのような見た目になるのか、というのを伝える物です。
Webデザインを作成する専用のソフトがあるので、その使い方動画等を見るとどの様な物なのかイメージしやすいと思います。
具体的には、Adobe XD や Figma 等のソフトです。
XDは有料になってしまったので、無料のFigmaを使ってみると良いと思います。

デザイン案に関しては、2個や3個ほど作成する事が多いと思います。

もちろん1個だけの場合もあると思います。まちまちですね。

Webデザイン通りにコーディング

Webサイトのデザインが決まりました。

そうしたら、次はデザイン通りにWebサイトをコーディングしていきます。

具体的なプログラミング言語は「HTML, CSS, JavaScript」ですね。この中にはありませんが「PHP」という言語の知識もあると良いと思います。

これらの言語を使用し、クリックをしたら実際に開けるサイト(HTMLファイル)をデザイン通りに作成します。

サーバーへデータをあげる

Webサイトを全世界へ公開する際には、「Webサーバー」という物が必要になります。

これは自分で高級なサーバー用PCを買ったりする必要はありません。

レンタルサーバーと言われるサービスを利用したり、少し知識は多く必要になりますが、AWS等のサービスを利用する事が多いです。

そして、大体の場合はサーバーにWordpressというCMS(コンテンツマネジメントシステム)をインストールし、Wordpress用に使えるように少し変更したHTML,CSS等のデータをサーバー上にあげます。

CMS(コンテンツマネジメントシステム)は、サイトの情報等を直接プログラムのコードを弄らずに変更、追加、削除ができるシステムです。
これを導入すると、まるでブログサイトの様に新しい記事を追加したり、特定の部分の文字を変えたりできます。

作成したサイトデータをWordpress用に少し変更する場面で使用するのが「PHP」というプログラミング言語です。

PHPの基礎知識と、Wordpress用の特別なPHPの書き方の知識が必要になります。

テスト

実際のサーバーでWebサイトが動いている状態になりました。

そうしたら、次はテストを行います。

サイトの機能や動作等をチェックし、問題が無ければ次の工程へ進みます。

テストなのですが、予めテストケースという物を作成しておき、そのテストケースに沿って行う事でテスト漏れを防ぎやすくなるので、テストを行う際は参考にしてみて下さい。

クライアントレビューとフィードバック

既にサイトは動いていますが、まだ全世界へ公開はしていません。

まずはクライアントの方にWebサイトが動いている状態を確認してもらいレビューを頂きます。そのレビューで修正箇所等があれば修正を行い、このままで大丈夫なら全世界への公開の準備を行います。

クライアントにログインID等を渡す

先ほど「Wordpress」というCMSで、Webサイトをまるでブログの用に扱うと言いましたが、このWordpressで色々サイトの内容をいじるためにログインが必要です。

このログインID等を、お客様専用に作成したWordpressの操作ドキュメントと一緒に渡します。

WordPressの操作用ドキュメントはExcelやワード等で作成しPDF化します。

操作用ドキュメントの作り方や内容は、人や会社によって違うかと思いますが、私の場合は実際に操作をしている画面のスクショや、操作手順の説明文などを書いた単純な物です。

サイトの公開と保守

残るはサイトを公開するのみです。

実際に作成したサイトを全世界へ公開し、後はそのサイトが正常に動き続ける為に保守をします。

保守では、使用しているプラグインやプログラミング言語、CMS等のバージョンが上がったらそれを対応させたり、時にはバージョンアップを正常に行う為に古い機能を変更したりも必要です。

更に、クライアントでは変更できない部分を変更したり、画像の入れ替えを行ったり、新たな機能を入れたり、という事を保守費用のみで良いのか、新たな費用を発生させる必要があるか検討しながら行います。

また、新たなセキュリティーホールが見つかる等、早急な対応が見つかった際には迅速に対処する必要もあります。

保守って簡単そうで色々面倒なんですよ。

更に、Webサーバーやドメイン(サイトの住所のような物)には定期的にお金が発生するので、それらの費用に保守費用を加えた額を、毎月お客様へ請求します。

作業はこれで一通り終わりです。お疲れ様でした。

作業実績的のページに公開する

これも人や会社によると思うのですが、ポートフォリオと呼ばれる、自分達が過去に手掛けた作品を公開する場所に、今回作成したサイトの情報を載せます。

このポートフォリオを用意しておく事で、今後のお客様の参考になったり、自分の信頼性の向上に繋がったりします。

ちなみに、IT企業に就職する際にこのポートフォリオがあるとかなり強いです。

自分の作品集として、練習がてら一つサイトを作ってみるのも良いでしょう。

以上です!

お疲れさまでした。これで大まかなWebサイト制作の流れは終了になります。

Webサイト制作に興味のある方、IT企業を考えている方、学習中の方、フリーランスをしようか検討している方、様々な人の参考にしてもらえれば幸いです。

最後にもう一度言いますが、この流れは人や企業によって違います。

また。高度なITが登場した今、このやり方は効率の悪い古いやり方になる可能性の十分に考えられます。

とりあえず模倣してみて基礎が固まったら、自分なりに色々アレンジを加えて挑戦してみて下さい。

必要なスキル一覧

今回紹介した事をするにあたり、必要な知識を紹介します。

  • 営業スキル(仕事をどこかから持ってくる)
  • 対人スキル(クライアントから聞き出す)
  • 計画性(スケジューリング等)
  • オフィスソフトのスキル(Excel, Word)
  • Webデザインスキル(Adobe XD, Figma)
  • 画像編集スキル(Photoshop, illustrator, GIMP)
  • プログラミングスキル(HTML, Excel, WordaScript, PHP)
  • Wodpressスキル(全般)
  • サーバースキル(レンタルサーバー等)
  • ドメイン取得(お名前.com等)

自分に足りないと思う物があったら、学習をしてみて下さい。

逆に、自分にあるスキルを組み合わせて、新たな物を生み出しても良いかもしれません。

サブドメインへ301リダイレクトした際に繰り返しリダイレクトがされてしまう場合の対処法【WordPress】

サーバーの管理画面等で半自動的にリダイレクトの設定をした場合、上手くいかない事があります。

私も先ほどサーバー側からサブドメインへのリダイレクト設定をしたのですが、「リダイレクトが繰り返し行われました」と、表示されました。

今回はその対処方を表示していきます。

一度.htaccessのリダイレクト設定を消そう

サーバー側の機能でリダイレクトの設定をした場合、「.htaccess」というファイルにリダイレクトの設定のコードが記述されます。

.htaccessファイルは、以下のファイルの位置にあります。

aaaaa.com
└ public_html
  └ >> .htaccess <<

ですが、これが不十分な場合があるんですよね。

自分の場合もそうで、「ルートドメイン → サブドメイン」のリダイレクト設定は配置できていたのですが、どうやら「サブドメイン → ルートドメイン」のリダイレクト設定も必要らしいんですよね。

逆に無限ループしそうな気もしますが、そこは大丈夫です。

まず、これが「サーバ側の設定で自動的に配置されたコード」です。

【ルートドメインの.htaccess】

Redirect permanent / https://bbb.aaaaa.com

でもこれじゃ足りないっぽいんです。

(bbb.aaaaa.comは置き換えて下さい)

なので先ほどのコードを削除し、以下のコードを入力してください。

RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^aaaaa.com$
RewriteRule (.*) http://bbb.aaaaa.com/$1 [R=301,L]

(aaaaa.com と bbb.aaaaa.com は置き換えて下さい)

これでブラウザのキャッシュ等を削除し、再度試してみて下さい。

三大対話型AI人気ランキング【ChatGPT、Bard、Bing】

人気だと思われる対話型AIの三体?をランキング化してみました。

どのAIがどの程度の人気があるのかというのが、完全に可視化されるので面白いですよね。

ランキング

以下が三大対話型AIのランキングです。

  • 一位 … ChatGPT
  • 二位 … Bing
  • 三位 … Bard

やはり一位は火付け役とも言えるChatGPTですね。圧倒的に検索回数が多いです。

後発の「Bing」や「Bard」の方が最新の情報を検索できるので、伸びていると思ったのですが、ChatGPTがぶっちぎりでしたね。

ChatGPTは現時点では2021年くらいのデータまでしか持っておらず、無料プランだとGPT3.5という少し古いバージョンのエンジンなのですが、それでもやはり人気が高いです。

私は最初ChatGPTを使用しており、次にBing、そしてBardを使用したのですが、なぜか一周してChatGPTに落ち着いています。

なんか、安定感というか正確性というか、とにかく使いやすいんですよね。

逆に、Bardは指示をした内容を正しく理解できない事がが多く、ChatGPTよりも精度が低く感じました。それに、しれっと嘘の情報を混ぜて来る頻度が高かったリ、良かれと思ってバイアスをかけ本来の結果より少し違っていたり、色々とまだ発展途上という感じでしたね。

Bardに関してはまだベータ版だったので、当たり前なのですが。

Googleマップやスプレットシート等、Googleのサービスとの連携ができたら他サービスよりもかなり優秀だと思うので、これからに期待ですね。

Bingに関してはそこまで多く使用していないのですが、エンジンがGPT4を使用しているだけあり、かなり使いやすかった印象です。

ChatGPTはGPT3.5というエンジンを無料版で公開しており、有料版だとGPT4なのですが、Bingだと無料で使用できるというのが良い点だと思います。

ですが、なぜかChatGPTを使用してしまうんですよね。

慣れ親しんでいるから使いやすいのでしょうか?

ちなみに月額2000円ちょい払うとChatGPTの有料プランになる事ができます。私もなっているのですが、今の所そこまで大きな違いは感じていませんね。

もちろん精度などは上がっている実感があるので、ヘビーユーザーの方は入っておいた方が良いと思います。特にエンジニアの方などは使用する機会が多いと思うので、2000円以上の価値は提供してくれるハズです。

もし急激な円安になると支払額が爆増するので、それだけは怖いですね(笑)

エラー「SVN ‘パス’ is not a working copy」の理由と対処方

先日、SVNを使用しているシステムにてコミットを行おうとした所、

「SVN ‘パス’ is not a working copy」というエラーが発生しました。

自分なりにまとめて調べてみたので、参考までに。

エラーの内容

翻訳をすると「ディレクトリが作業コピーじゃないよ」という内容です。

作業コピーとは何かというと、レポジトリから持ってきたり、逆に反映させたりする作業場所の事です。

なので、「ここ、SVNで管理してる場所じゃなくね?」って事ですね。

エラーの原因

以下の部分を疑ってみると良いと思います。

  • ディレクトリがSVNレポジトリに関連付けられてない
  • 正しくチェックアウトされてない
  • ディレクトリ内の.svnディレクトリが破損している
  • ディレクトリが他の作業コピーの一部だった

対処方

これらのエラー対処方を試してみると良いと思います。

チェックアウトの確認

ディレクトリが正しくチェックアウトされているか確認をしてください。

もし正しくされていなかったら、改めてディレクトリをチェックアウトしましょう。

チェックアウトとは、SVNレポジトリのデータをローカル(自分のPCなど)に持ってくる事を言います。

.svnディレクトリの状態確認

レポジトリからチェックアウトをした際に「.svn」というディレクトリが作られます。

このディレクトリはSVNが内部的に使用する物なので、一般的に私達が触る事はないのですが、万が一破損をしている可能性があります。

.svnディレクトリの再編成

問題のディレクトリで.svnを削除し、再作成を行う事も検討しましょう。

手順としては以下のコマンドを入力します。

svn cleanup
svn update

これをやると.svnディレクトリが再編成されます。

別の場所に移っていないか確認

ディレクトリを間違っており他の作業コピーだった場合などを考慮し、今一度確認を行ってください。

大学生向けHaskell入門:関数型プログラミングの世界へ

Haskellというプログラミング言語を知っているでしょうか。

これは、大規模なデータ処理や高度なアルゴリズムの実装などにおいて評価されている言語であり、学生にとって学ぶ価値のある言語だと思います。

Haskellとは

Haskellは1980年に開発されたプログラミング言語で、科学者たちが数学の問題を解くためのツールとして開発されました。

Haskellは「単純関数型言語」という、「同じ問に対しては、いつでも同じ答えを出す」という言語であり、この特徴のおかげで動作が予想しやすくエラーが出にくいのが特徴です。

数学の問題を解くためのツールとして作られたというだけありますね。

関数型プログラミングの基本

関数型プログラミングは色々な特別なルールを持っています。

まず「状況の不変性」という物があり、これは「一度作った物は変えられない」というルールです。これがある事によって、後からエラーなどが発生した際、何が起こったのかやどこで発生したのかが推測しやすくなるのです。

次に「関数の第一級オブジェクト」です。これは、プログラムの中の「関数」という命令の組み合わせセットのような物があるのですが、その関数をまるで物のよう扱い、関数を組み合わせて新しい命令を作る事ができます。

最後に、「関数の単純性と副作用の排除」というルールがあります。これは、先ほど説明した「関数」が「特定の範囲でのみ仕事をし、それ以外の場所には一切影響を与えない」というルールです。

これらの基本ルールを元に関数型プログラミングは作成されます。

少し難しいかもしれませんが、後々分かってくるので完全に理解できなくても大丈夫です。

Haskellの基本的な文法

Haskellには以下のような文法が存在ます。

データ型

  • Int(整数)
  • Float(少数)
  • Char(文字)
  • String(文字列)

例えば、xは整数という事を表す際には、「x :: Int」という風に表します。

関数定義

Haskellでは、関数(命令の組み合わせ)を作る事ができます。

sumOfTwo x u = x + y

これは「sumOfTwo」という名前の関数を作成し、その関数に2つの数字を渡すと、値の合計が返ってきます。

関数の呼び出し

先ほど作成した関数を実際に使ってみます。

subOfTwo 3 4

これにより、7という値が計算されます。

条件分岐(if)

プログラム内で、条件によってその後の処理を分ける事ができます。

isEven x = if x 'mod' 2 == 0 then "even" else "odd"

これはxが偶数なら「even」奇数なら「odd」を返す関数「isEven」を作成しています。

まず、「isEven x」という所で「関数isEvenを作成し、引数(関数が実行される際に受け取る値)をxに入れる」という命令です。

そして次に、「if x ‘mod’ 2 == 0」という部分ですが、「もし_xが_剰余演算を_2でした時_0と同じなら」という意味です。

剰余演算とは、割った余りの事を指しています。なので、12を5で剰余演算した場合は答えが2になります。

例では、2で割った時の余りが0という事なので、これは偶数を指しており、逆に0ではない(1余った場合)は奇数という事になります。

そして最後の、「then “even” else “odd”」で「そうなら_evenを返す_そうでないなら_oddを返す」という意味になり、evenまたはoddが、isEvenという関数を実行した際に帰ってる結果となります。

ループ(再起処理)

何度か同じ処理をしたい場合、「再起関数」という何度も処理を繰り返す関数(命令の組み合わせ)を使用します。

何度も繰り返すだけでは永遠に終わらないので、「こうなったら処理終わってね」という終了条件という物も付ける必要があります。

sumToN :: Int -> Int
sumToN 0 = 0
sumToN n = n + sumToN (n - 1)

少し長いですが、頑張ってみましょう。

まず「sumToN :: Int -> Int」ですが、これはsumToNという関数が、数字の引数(関数の実行時に受け取る値)を貰い、関数処理の終わり時に何かの数字を返すという宣言です。

そして次に「sumToN 0 = 0」ですが、これは受け取った値が0の場合は0を返すという処理です。

最後に「sumToN n + sumToN (n – i)」ですが、一つ上の処理(0を受け取った場合)以外の時は、受け取った値(n)に、「sumToNを新たに実行し、nよりも一つ下の数字を引数として渡した時」に戻ってくる値を足す。という内容です。

ややこしいですね。

実際にやってみると、

  • 一回目のsumToNで3を渡して実行
  • 0ではないので、3に「二回目のsumToNで2を渡して実行」で帰ってきた値を足す
  • 二回目のsumToNで、0ではないので2に「三回目のsumToNで1を渡して実行」で帰ってきた値を足す
  • 三回目のsumToNで、0ではないので1に「四回目のsumToNで0を渡して実行」で帰ってきた値を足す
  • 四回目のsumToNは0なので、0を返す
  • 三回目のsumToNに0が返ってきたので、1に0を足して返す
  • 二回目のsumToNに1が返ってきたので、2に1を足して返す
  • 一回目のsumToNに3が返ってきたので、3に3を足して返す
  • 結果として6が返ってくる

という流れになります。

とってもややこしい。

ですが、これらの概念を組み合わせてHaskellのプログラムは組まれるので、今回紹介した内容さえ理解できれば大抵のHaskellのコードは理解できると思います。

Haskellって他と比べて何か良いのか

プログラミング言語にはJavaやPythonなど色々な物がありますが、それらと比較をした際、Haskellが秀でている点は何でしょうか。

逆にこの点が無ければ、「それ、Javaでも良くね?」となってしまいますよね。

Haskellのメリットを箇条書きで紹介していきます。

  • 単純な関数言語 … 単純であり常に同じ結果を返すので安定している。
  • 強い性的型付け … 型(Int,String等)の宣言が厳しいので、エラーが起きづらい
  • 遅延評価 … 実行時に必要になる物が用意されるまで待つので、エラーが起きづらい
  • 平行性と並列性 … マシンのパワーを効率的に生かしてコードを素早く実行できる
  • 豊富なライブラリ … ライブラリ(機能の塊)が沢山あるので複雑な処理を手軽に作れる

これらの特徴があります。

単純な仕組みで動き、処理を作る際の指定も厳しいという事で、とっても安定したプログラムの実行ができ、効率的に動かせ、複雑な機能を手軽に実装できる。

これがHaskellのメリットです。

まとめ

ざっくりとHaskellについて理解できたでしょうか。

是非興味を持った際などは、書籍などを購入して学習してみて下さい。

【プログラミング】大学か専門/短大どっちが良い?

プログラミングに興味のある方で、大学か専門(または短大)どっちに行くか悩んでいませんか?

大学へ行き、大学卒という経歴を手に入れながら、空いた時間でプログラミングに関する勉強をするのか。

または、プログラミングの専門学校へ行き、資格を取り、いち早く現場で活躍するのか。

どっちが良いと思います?

そんな疑問に、プログラミングの専門を卒業し、現在プログラマの私が答えていこうと思います。

結論、大学行こう

いきなりですが、大学をオススメします。

まず、「大学卒」という肩書きが強いですし、資格も空いた時間に十分取れます。そして、プログラミングの学習や実践も、大学の4年間という期間で余裕をもってした方が良いです。

「大多数の人が幸せになる選択肢」は大学です。

普通に学歴重要

プログラミング社会は実力主義だぜ!

と、私も思っていました。

実際その節はあるのですが、それを加味しても大学卒という肩書きは強いです。

職業以前に、社会として学歴は重要なのです。

学歴は関係ない!という人もいる事は理解していますが、世の中には思った以上に学歴脳的な人が多くいます。

そして、隠れ学歴脳ではないのですが、「何となく専門より大卒の方が良い人多い気がする」と感じている人は、私達の想像を超える多さだと思います。

専門卒の私からすると悲しい事ですが、逆に大卒という資格を取れば今後の人生に若干のバフが付きます。

そもそも、大学卒でないと入れない会社もありますし、専門学校もそこまで期待通りの知識が身に付くわけでもありません。

個人的な感想なのですが、大学へ行きつつ、プログラミングの勉強をしたり、開発をしたり、サービスを展開して小さくビジネスを始めたり、といった事を余裕のある時間の中でした方が、より充実した人生になると感じます。

プログラミングの専門は正直…

「専門学校」と聞くと高度なイメージはありませんか?

まさに、専門的な知識を身に着けたエキスパート的な、、

違いますからね。

基本的に専門学校では2年制です。

そして、2年目の序盤で就活が始まりますよね?

という事は、必然的に1年間で就活の力になる資格と、社会に出ても最低限は働ける知識を詰め込まなければならないのですが、ゴリゴリに詰め込んでくれる学校は少ないです。

「専門的なプログラミング能力をゲットする」

ではなく、

「就職する為に、最低限のプログラミング知識とまぁまぁの資格をゲットする」

場なのです。

私は専門学校へ行く前からプログラミングを若干していたのですが、正直スキルはそこまでアップしていません。

資格は嬉しいですけどね。正直大学に通いながらでも取れます。

それに、「パソコンやプログラミング大好き仲間たち」を期待していたのですが、「何となくITに来た。パソコン知識はほぼ無いよ」という人ばかりでした。

正直、機械工学などのゴリゴリの大学でなくとも、理系の大学というだけでも、そっちの方がプログラミングに興味のある人は多いと思います。

大学の余暇時間が羨ましい

専門学校と違い、大学は4年制です。

もちろん、忙しい大学もあると思いますが、多くの大学は専門学生よりも時間に余裕のある場合が多いです。

いざ暇な時間が多いと、逆に何もやらないのかもしれませんが、その暇な時間をプログラミングに有効活用できたらかなり良いと思います。

私は今社会人なのですが、色々作りたい物があるんですよ。

でも、一日のうち数時間しか時間を費やせません。

大学生の友人を見ていると、「あんなに暇な時間があったら何個かサービスできるだろうな,,,」と思います。

時間の重要性は一度、失わないと気づかないです。

私の中の見解

私の見解として、いくらプログラミングが好きだとしても(大多数の人が幸せになる可能性が高い)大学という選択肢の方が良いと思います。

本当にプログラミングが好きなら、専門学校ではなく機械工学等の理系の大学を目指した方が幸せになると思います。

専門卒社会人プログラマの一意見として参考にしてください。